スーパードルフィンプロフィアテラヴィ3軸重トラクターヘッド(トレーラーグリル)
アルミブロック平ボデー3軸トレーラー用に製作した3軸のトラクターヘッドです。
実車の取材と架装メーカーのホームページなどを研究して造りました。
キャブ背面の踊り場(プラットフォーム)面積を少なめにして踊り場自体の高さも抑えてスタイリッシュな感じを目指しました。
通常重トレ用2ピン(2軸でピッチ、ロール共出来る)のカプラーは高く設置されそれに伴いプラットフォームも高く設定されていますが、椎名急送さんの龍馬號Ⅱなどの様にほぼシャーシの上端の高さにカプラーマウントが設置されているに(サブフレームを設けない)方法であればカプラー高は抑えられるようです。フェンダーは縞鋼板で造るよりは逆八の字のラバーフェンダー仕様をダブルで装着しました。ラバーフェンダー仕様のほうがカプラー高さは低く設定可能だそうです。(これも龍馬號Ⅱに近いイメージです)
ちなみに2ピンはアジャスティングウエッジを付けてロールをロック出来る仕様を再現してロックピンを追加工しました。
リアはサスペンションはトラニオン可動とストローク可動させるためプラ板をリーフの役割をさせてトラニオンベースを上下させて可動させています。
フロントサスは中央で左右にスイングさせるのみですので上下にストロークはしません。
プラバンの反力を使って平面に置いて水平になる様調整するのは結構手間がかかりました。
① プロフィアキャブの製作
A社さんのキャブですがよく特徴はつかんで雰囲気はいいのですが設計から時間が経ってる事もあり
少し気になる点を修正しながら自分の好みにしたいと思いました。
A社さんのプロフィアキャブで一番気になってたのは、
①ハイルーフ大きさ、形状 ②ガラスとサッシ部分の段差の大きさ、ベット窓段差、形状の違い
④トレーラーグリルのフィッティングの悪さ、飛び出し量の不適切 ⑤ヘッドライトの形状の違い ⑥ステップの彫りの浅さ
このあたりです。まだあるとは思いますがあまり詳しくない自分にはこのあたりが修正できれば満足度は高いと感じました。
ハイルーフはキットのものは大きさ、形が実車とはかなり違うので諦めて東京デコトラカンパニーさんのを買っておいたヤツを使うことにしました。
レジン製なので手強いかなと思いましたが初心者の私でもじっくり手順をおえばなんとか大丈夫でした。
とりあえずオーバーヘッドコンソールの骨格を造ります。
接着面が確実にくっついてるか確認しつつ組み立てしたいので透明プラバンで面をふさぎます。
後で外れると補修は難しい箇所なので・・・。
レジンとの取り付け部分はプラ接着剤ではくっつかないので瞬間接着剤を使いました。
プラ同士の所は通常のプラ用接着剤です。
前後してスミマセンがこの作業の前に中性洗剤で念入りに何回も洗浄してさらに丸2日位洗剤に浸しておきました。レジンは脱枠の剥離剤残ってる事が多くまたかなりしつこいと聞きましたので・・・。
その後、気泡埋めを何回に分けてしておきました。
キャブはハイルーフにするためルーフを切り、ベット窓、安全窓、リア窓は好みで埋めました。
助手席側ドアは好みで輸出仕様(?)にして左右対称の状態にしようと考えました。
キャブのフロントパネル部分をトレーラーグリルに合わせて切り込み切断し、埋め込み出入り具合を見ながらステーを造ります。
ステップは二段ともピンバイスなどで奥行きを出すよう造り直します。
ハイルーフを瞬間接着剤で取り付けた後はパテ処理をして内装シールを貼りやすい状態に仕上げていきます。何回かに分けて充分乾燥させながらやりました。
ステップなどの踏みつらなどを追加工しておきます。
2段目のステップは付けてしまうと内装パーツが入らないので内装を付けてからになります。
天井内装を造りながらあとフェンダーのスプラッシュガード部分の厚みやサッシとガラス部分の段差をリューター等で削って薄くしていきます。(ウインドのシールガスケット部分をかなり思い切って削って薄くする)
みえかがりを可能な限り薄く削っておくとリアルな印象になると思います。
大まかに形が整ったら筋ぼりをしました。ダミーグリルを入れて寸法も確認しておきます。
研ぎ出しを丁寧にしたかったのでクリアーは3回位塗る予定でしたのでモールドが埋まらない様、かなり彫り直しました。特にメッキコーナー上のシールガスケット周りの造型を丁寧に修正するとリアルな感じが出ると思います。キットのままですと実車とかなり印章が違ってるように思います。
速度表示灯は好みで埋めました。はっきりしらべてませんが最終型ですと表示灯は無かったのではないかとも思いましたし・・・。
後部分です。
レジンパーツなのでルーフのリブ部分は気泡が多く補修には多少根気と時間がいります。
泥除け部分です。
メッキ仕様にするつもりでしたのでサイドバンパーの2段目のあたりまでかかる位まで延長しました。またフロントフェンダーとツライチにしたかったのでマウントを造り直し位置を修正しています。泥除けの厚みもありすぎるので削っておきました。
※このあたりまでのデティールアップの為の作業は自作すると結構手間ですが神道丸キャブを使えば(神道丸は素組でも良く出来ていますので)殆ど省略出来るのではないかと思います。
ただ神道丸の内装のフロアパネルは厚みがかなりありフロントサスペンション可動には向かないと思います。自分が今回アオシマ製プロフィアを使ったのはフロントサス可動にしたかったからというのも理由の一つです。(一番の理由は在庫が多かったからですが・・・ 笑 )
フェンダーまわりです。キットのままですと泥除けが大きく内側に入ってしまいます。
面をそろえるのにはキャブと泥除け両方の加工が必要でした。
スプラッシュガードはリューターで削って厚みを薄くしています。
仮にシャーシに載せて雰囲気を確認してみます。
ドアの下部はメッキのガーニッシュの仕様にします。
飾りの三段のリブの様なものも再現してみました。
ドアウインカーは作業に邪魔だったので削って取りました。
右側です。殆ど左右は同じです。
シャーシはまだ何も作業はしていない状態です。
フロントパネル上のワイパーの間にあるグリップはメッキシールを貼る時邪魔なので削り取っておきます。
サフェをふいた所です。
レジン部分や自作ドア回りなどはかなり修正しましたのでそのたび手直しして3回ふきました。
ベット窓埋め、ドア下部のメッキガーニッシュ部分、ステップの抜き、および蹴込み造りは追加工です。
助手席側は右側と同様の加工に加えてサッシ枠を移動して安全窓を埋める加工をしています。
あとハイルーフ左側にサイドミラーの電動格納用のアームが入る穴を作っておきました。
内装です。助手席はなしでフラットにしただけで特になにも改造は無しです。
内装シールを貼りました。
ウインドウはサッシのガスケット周りは可能な限り削ってありますのでキットのままでは小さいのでフロントガラスだけ切りだして使います。
フロントのピラー周りにプラ棒でフロントガラスを抑えるように接着して留めて衝撃が加わってもガラスが外れないようにしてから内装シールで仕上げます。
ガラスが一体化してないので外れやすいと思いますので念をいれて予防策をしておきます。
サイドは色のついた下敷きをきって貼ります。
シャンデリアなども付けてみたかったのですがデコトラではないので止めました。
内装とキャブを合体します。
キャブはサフェは3回、黒を3回、クリアを3回吹いて計9回吹いています。
中研ぎなどは自信がないのでやらず最後にかるく研ぎ出しました。
ウインドウは水性クリアを2回ふいています。
はじめにサフェを吹いたら厚みのある部分のパテがサフェと反応してぶつぶつが噴き出してきたりしたので困りました。ので塗るたびに乾燥時間を充分過ぎる程とりました。
ライト部分の改造です。
ここは気になってた部分で絶対直したいと思っていましたがあまり上手くは出来ませんでした。
ちょっとの事ですが印象はかなり変る気がしました。
バンパー上の配管部分を表現したかったのでバンパーステー部分の幕板は切り抜いてあります。
グリルを付けるとこんな感じです。
レジンルーフにはミラーの電動格納のステーがはいる部分がありませんので自作が必要です。
泥除けのフェンダー、キャブの据わりなど見てからメッキシールなどを貼ってキャブを仕上げていきます。ステップの下はプラバンで整流板のようなものを追加してテラヴィバンパーを高さをそろえています。バンパーは5ミリ前に出しています。
タイヤ、ホイールは後で22.5インチに変更します。
ミラー、ミラーステーなどを付けていきます。
(写真ではまだグリップ、ドアウィンカーなどが未装着です。)
ミラー類、ワイパーはフジミ製です。ステー類はフジミ製で格納機能部分のみ自作です。
ワイパー羽根は自作です。
テラヴィバンパーは810原木車(まだ製作途上)に付けててキズだらけになってしまってたのでミラーフィニッシュで補修しています(笑)
※シャーシ、キャブ背面の備品、プラットフォーム周りの製作記はまた別に掲載します。
②シャーシの製作
ここからシャーシ製作部分です。
シャーシはトレーラーキットから改造してますが切り貼りしてしまうのでベースシャーシはダンプでも保冷車でも作業量はほぼ一緒くらいだと思います。
ただしトレーラーキットのフロントまわりはステアリングの角度が固定できるので気にいってます。
フロント、リアともサスペンションは可動出来る様に改造しています。
フロントはタイヤをステアリングした時の角度を再現するためにキャスター角を強めに付けています。トーインは若干意識して付けていますが、キャンバー角とキングピン角度は難易度が高いので強度面で不安があり付けていません 。
カプラーは重トレ用の2ピン(2軸式)に改造します。
スムーズにピッチング、ローリング出来る用に真ちゅう棒を利用しました。
短いほうのバーはアジャスティングウェッジのロックバーを再現したつもりです。
キットのカプラーは厚みが薄く貧弱なので厚みをプラバンを追加して表現しています。
重トレ用でもシングルピンの一軸(前後のピッチング動作のみ可動)を採用している実車も多いそうなのでさほどこだわらないかたは前後のみの可動でも十分リアルだと思います。
トラクター単体で展示する時、カプラーが後方にピッチングしてる方がリアルだと思います。
キットの状態は連結している姿勢しか再現できませんので・・。
カプラーのベースは実際の車両を参考にしてウェーブのリベットを追加して表現しています。
重量の大きなダイキャストモデル製の建機モデルを載せた重トレを牽けるよう強度は確保しておきます。
リアフェンダーはトレーラー用を改造していますがかなり大改造です。
リアサスがストロークした時に干渉しないように見えない箇所をきっちり加工しなくてはいけなくて面倒な箇所です。タイヤとのクリアランスも充分検討しながら製作していきます。
フロント、リアのフェンダーのステーをプラ板、真ちゅう棒で製作します。
リベットはウェーブ製を利用します。
ひとつ製作するのに11個のパーツを使っています。
このパーツは一見地味な気がしますしサイズも大きくはありませんが良く見える箇所に取り付けるので丁寧に作ると見映えが大きく向上するような気がします。
プラットフォーム(踊り場)は幅を詰めて燃料タンクやエアタンクを見えるような大きさまで小さくします。補機類を見せて密度感を表現するためです。・・・が反面補機類と丁寧に作り込まなくてはいけませんので省略したいときは逆に車幅まで大きくとるのも良いかも知れません。
画像はノーマル幅ですのでここからは幅、長さとも仮組して確認してから詰めていきます。
ただし切りすぎるほど後の作り込みが必要になってくるので小さくし過ぎない様に気を付けたい所です。
エアタンク、燃料タンクはキットのものを改造して使います。
エアタンクは切断して延長して角ばった形をリューターで修正しています。
燃料タンクはトレーラー用を途中で切断して延長しています。
タンク類は空気穴をあけておかないと膨らんでしまう事がありますので、見えない箇所に息抜き穴をあけておきます。(私は改造したパーツを塗装してドライブースにいれてたら大きく膨らんでしまった事があります)
シャーシの塗装や補機類の取り付けをしたところです。フロントフェンダーはミラーフィニッシュです。スタックインテークはトレーラーなので左右に付けます。形状は少し実車と異なりますが出来は悪くないと思いますのでキットのもの使い左側のみ先端部のみ加工して取り付けました。
リアのトラニオンベースはあとから車高を調整できるようにビス止めにてカプラーマウントも取り外しできるようにしています。トラニオンベースのマウントにスペーサーを入れる事で車高を変更できるようにしています。
可動部分を自作するのには金属パーツを使うのが便利で強度も出しやすいのでおススメです。
この状態ではまだキャビンを固定していませんので キャブマウントを確認したりして車高やフロントアクスルまわり、車高、トレッドなど確認して微調整します。
車高、タイヤ回りの間隔などはカッコよさを大きく左右すると思いますので時間をとってじっくり確認したいところです。
ドライブ用プロペラシャフトはリアのデフの可動に追従出来るように伸縮できるように、かつ上下にデフが動いてもスイングできるようにします。
画像にはありませんがこの状態でおおよそ煙突マフラーのヤグラや排気とり回しの見当をつけておき少しずつ製作を始めておきます。
キャブ、シャーシが出来ましたらキャブ、プラットフォーム、リアカプラー、フェンダーの固定に入りますがその前に可動が各部に干渉せず予定のストロークが出ているか確認します。
干渉箇所があるとその部分の取り付けが不安定になり全体の佇まいが剛性感が無くなってくる恐れがあります。
キャブ、シャーシを仮に載せてみてバランスや車両の姿勢を確認しています。
サスペンション可動にすると水平な場所に置くと車体が自然で水平な姿勢をとってくれる様にするのが結構大変ですので塗装作業にはいる前時間をかけて十二分に調整しておいた方がよいと思います。
せっかく手間をかけたのに姿や佇まいが悪くなってしまっては残念ですので・・・。
キャブマウントはシャーシ塗装前に煮詰めて調整しましたのでほぼ確認のみですがまだ接着していません。
排気とり回しを製作する時に外す必要があるからです。
キャブ、シャーシの大まかな部分など基本的な部分がほぼ完成した状態です。
あとはまた後日画像を整理、編集してから煙突マフラー、ヤグラ、排気とり回し、リアのランプ、ナンバーなど表示類、連結ホースや連結コード類の製作過程を掲載したいと思います。
③キャブ背面の装備品等の製作
煙突マフラーやホースハンガーを取り付けるヤグラを組みます。
寸法を決めてからプラ棒を使って作ります。
私はエバーグリーンのフラットバーを使いました。
アール部分はリューターとやすりで削り出しました。
イメージ的に追求したかったのは椎名急送さんのトレーラー軍団の煙突マフラーのヤグラです。
煙突マフラーを作ります。
ヒートプロテクター部分はファインモールドのパンチングメタルを曲げて丸くしました。キャビンやヤグラをのバランスを考慮しながら大きさを決めています。
取り付けのステー部分も考えておかないと後で大きすぎると小さく出来ないので気持ち小さめです。
小さい場合はステー部分を大きくすることで誤魔化し・・・いや調整が出来ます(笑)
ホースハンガーを作ります。実際のメーカーさんのヨコシャさんやソーシンさんのサイトを参考にしています。
バーの部分は剛性が無いと配管を取りまわしているうちに曲がったりしてしまいやすいので真ちゅう棒に置き換えました。ココがしっかりしてると配管をしっかり取り回せるのでおススメです。
ヒートプロテクターを取り付けるためのヤグラに付けるステーの位置を決めます。
ココはしっかり想像力を働かせてカッコいいと思う位置に来るようにしたいものです。
各部分を塗装して組み立てます。
塗装前に仮組みは出来だけやって置きたいです。
仮組みは良くやっておくと後の作業が楽で綺麗に出来る気がします。
煙突マフラーのヤグラはキャビンと同じ色なので光沢も同じくらい出したいのでクリヤーは2回かけています。天板部分と内側の見え掛かり部分はコンパウンドで軽く研ぎ出しました。
ホースハンガーからホースをつるす部分には極小スプリングを使っていますが小さすぎた様です。
もう一番手か2番手大きめが良かったみたいです(汗)
エンジンからマフラーへの排気の取り回しです。
上はノーマルのパーツですが参考に大まかな形を決めてからろうそくであぶって曲げてつくりました。
どう見てもあまりイイ出来ではありません(汗)
正直なところかなり面倒でキレそうになりました(笑)
形が左右でかなり違ってしまいましたさほど見えないパーツだと思いますし左右同時に見える性質の物ではないのでもう良しとしました。
もう今度はなにか柔らかい素材かなにかで試したいです。
それくらい面倒でつまらない作業でした。
多少順序が前後して申し訳ありません。
トレーラーへつながる配管類を取り回します。実際の車両とみると縮尺で換算すればすごく太いとは思いますが適当なホースが見つからなかったのでおもちゃやさんで買ったリード線を使いました。
なるべくタルミなどを出来る範囲で付けています。
横からみた所です。
トレーラーのプロテクの部分からホースをつるしているのを表現したかったのでおおよその位置にくるようにホースを固定できるよう考えました。
出来たパーツを組みます。
面倒な部分は多いですがトレーラーの見せ場ですしここは単車には表現しにくい魅力的な部分であるということもいえると思います。
シャーシにパーツを取り付けます。
全部付いたら最後にキャブを接着します。
ホース類がバラけるとトラクター単体で展示したとき見映えが良くないのでまとめるておける様なパーツを付けました。